学生生活で得たことについて企業が質問する目的

企業の面接において、面接官が学生生活で得たことについて尋ねることが多いですが、これにはいくつかの目的があります。
1つは、応募者が自分の経験から自発的に学ぶ気持ちをもっているかを知るためです。
新卒者は経験がないために、入社した後に多くのことを学ばなければなりません。
学生時代に失敗しても、そこから学んで成長してきた人は入社してからも仕事にポジティブな気持ちで取り組むことができると考えられるからです。

また、学生生活で得たことを話させるのは、応募者が初対面の人にも、わかりやすく伝える能力があるかどうかを確認するためでもあります。
論理的思考力や説明力は、営業や企画の仕事にも役立ちます。

学生生活で得たことの探し方

面接で質問されることを想定して、自分が学生生活から得たことは何か前もって考えておく必要がありますが、なかなか思いつかないこともあります。
そんな時には、学生生活全体を振り返りエピソードを探してみましょう。
学業やバイト、サークル活動、ゼミなどで経験したこと、ボランティアや留学、資格取得などの際のエピソードについて書き出してみます。
大した経験ではないと思えることでも、とりあえず書き出してみましょう。
他の人から見れば、価値ある経験に思えることもあります。

自分の強みから探すこともできます。
自分の強み、例えば協調性がある、忍耐力がある、行動力があるなど、なんでも思いつくものを書き出してみましょう。
そして、こうした強みを発揮できた出来事について思い返してみます。

学生生活で得たことの伝え方

エピソードが見つかったら、面接でどのように伝えるかを考えます。
伝え方としては、最初に結論を述べ、次にエピソード、最後にそのエピソードを通して得たことという構成にします。
結論を述べる最初の部分では、「私が学生生活で得たことは…です。」と簡潔に述べます。
次にエピソードを話す時には、どんなことがあったかだけでなく、自分が努力したことや工夫したことも付け加えます。
最後にその経験を通して得たことを話しますが、最初に述べた結論に沿って、少し詳しく話します。

エピソードを話す時には、自分らしさをアピールできるものを選びます。
自分がその経験から、本当に貴重なものを得たという実感があるものがベストです。
その方が熱意をもって話せますし、自分の人柄も伝わりやすいです。
また、具体的な数字なども使いながら、相手が状況をよく理解できるように話すことも大切です。
得たことを述べる際には、「その経験を通して、○○のスキルが身に付きました」とだけ言うのではなく、「その経験を通して○○の大切さを学びました」という点も付け加えましょう。