働きたくないと考える大学生が増えている

近年、働きたくないと考える大学生が増えていると言われています。
この背景にはいくつかの要因が考えられますが、第一に、過度な労働や長時間労働が問題とされている現代の職場環境への懸念があります。
多くの大学生は自由を謳歌していますから、社会人になったとたんいこれまであった自由な時間が失われることに強烈な抵抗感を覚えます。

また、働きたくないのであれば、就職活動をして企業に就職し、サラリーマンとして働くという一般的な進路以外に選択肢があることも事実です。
たとえば、フリーランスや独立起業という働き方があり、自分のペースで自由に働けるのがメリットです。
ただし、収入が不安定なこと、自己管理が求められることなど、大学生がいきなり飛び込むにはリスクの高い要素もあります。

シェアリングエコノミーという働き方もありますが、まだ一般的ではないようです。
自分のスキルを提供して働きたいときだけ働けるので、時間を有効に使える働き方ですが、これも収入が不安定なのがネックでしょう。
保険などの福利厚生も不安です。

もう一つの選択肢として、ニートも考えられます。
ニートであれば、その期間中、社会的なプレッシャーや責任から逃れられるでしょう。
自分自身と向き合い、自分が本当に何をしたいのか、どのような生活を送りたいのかを考える時間が確保できるという面でもメリットはあります。

しかし、ニートという選択には大きなデメリットも伴うことは否定できません。
そもそも経済的な支えがないとできない生活ですし、社会とのつながりが希薄になることで、孤独感の増大や自己評価の低下といったリスクもあります。
また、将来働きたくなったとき、ニート期間中の経歴のブランクが大きなハンディキャップとなることが危惧されます。

人が働く理由とは

なぜ働くのかと問われれば、多くの人は生活のためと答えるでしょう。
しかしそれだけではなく、働くことには多くの側面が存在します。
まず自己成長です。
働くことで専門的なスキルはもちろん、コミュニケーション能力や問題解決能力など、人生において有用な多くのスキルを磨くことができます。

また、働くことによって得られるものは物質的な報酬だけではありません。
達成感や社会貢献、人とのつながりなども働くことで得られるかけがえのないものです。
実際、多くの人が働く理由も「人のために何かをしたい」ということを挙げています。

しかし、働くことが唯一の選択肢ではないことも確かです。
現代社会は多様化しており、働かずとも価値を感じる生活を送る方法はあります。
それでも、働くことによってしか得られないものもたくさんあることは無視できないポイントです。
とりあえず働くことで、自分の存在価値や社会での役割について考えるきっかけになります。
たとえ今働きたくないとしても、人生に有用な選択肢として簡単に切り捨てないでください。