硬貨が並ぶ

銀行員の魅力、大変なこと、なり方

新卒者を対象とした「就職したい企業ランキング」の調査が始まって以来、ずっと上位をキープしてきたのが銀行業界です。
過去30年あまりにわたりトップランキングにはメガバンク系が名前を連ねてきたものですが、ここ数年でそこに大きな動きが出てきています。

銀行が吸収合併など頻繁に行われるようになってからも「銀行業」という業界の強みは変わらず多くの学生から支持を得てきたのですが、2019年度新卒者を対象にしたランキングではついにトップ10に銀行は一つもランクインしないというショッキングな結果となりました。
マイナビの総合ランキングでもトップは第37位のゆうちょ銀行で、前年度調査で第13位であった三菱東京UFJ銀行は第41位にまでランクを落としています。
他の就職情報サイトでも銀行業は全体的にランクを落としており、2019年は銀行業にとってターニングポイントとなる年となりそうです。

なぜここまで人気が落ちてしまったかというと、近年AIが急速に開発導入されるようになったことにより「20年後になくなる可能性の高い仕事」に銀行業務が含まれるとされたことがあります。

これまでは銀行業というと公務員に次いで安定的な収入が期待できる職種であり、かつ平均年収額も高いということで学生から高い支持がありました。
しかしそもそも社会全体の中での「銀行」という役割が変わってきたことにより、銀行業界も大きな人材再編をする必要に迫られています。

とはいえ全国の銀行では多くの求人を出していますし、新卒者に期待をする銀行も多いので、これから銀行業界に入りたいと考えている人にとっては大きな魅力があるものです。
ある意味これまでよりもルーチンワーク的な仕事が減り、より実力が試される業界になると言えるので、金融に興味がある人にとってはおすすめの業界となります。

メガバンクではなく地銀にもチャンス

これまでの銀行業には確固としたヒエラルキーがあり、メガバンク、都銀、地方銀行というように下位互換の関係と思われてきました。
しかし現在では再編やリストラが頻繁に行われているのはメガバンクなど大型銀行の方で、地方銀行も中には廃業や吸収されたものはあっても、独自のサービスで生き残りをしているところが多く見られます。

地方銀行の場合、それぞれの地域に密着した営業をしているので、都市銀行とは違った個性的な業務をしていくことができます。

UターンやIターン就職をする学生に対する門戸も広く、優秀な学生を多く採用するために、かなりよい待遇を用意しているところもあるのです。
銀行業への就職を考えているなら、大手だけに絞らず全国の銀行業界をくまなく見て選ぶことをおすすめします。